新年を迎えられましたことを謹んでお慶び申し上げます。
昨年を振り返りますと、私ども茨城県水産加工業界にとりまして、大変困難な年でした。
大震災では、かつて経験したことの無い未曾有の被害を受けました。しかし、国民に食料を安定的に提供するという社会的な役割を認識し、会員の皆様におかれましては、復旧に懸命に努力していただきました。
また、福島第一原子力発電所の被災に伴う放射能物質漏洩及び水産物の放射能検出問題、さらに食品中のセシウムの暫定基準値の新基準により水産加工品の販売へ影響、風評被害等に直面し、現在もこの被害は継続しております。これに加えて、電気料金の値上げと一層厳しい経営状況に置かれております。
しかし、このような中におかれましても、会員の皆様の意識の高さに感銘し、私は、大変心強い思いで一杯でございます。改めて本協会の果たす役割や存在意義というものを再認識し、互いに助け合い、支え合って、一層の結束をはかって参りたいと思います。
今年の干支は、巳年、ヘビです。ヘビという存在にはあまり良い印象を持たない方や嫌悪感を催す方も多いかもしれません。しかし、ヘビというのは、脱皮を繰り返して成長するところから、復活や再生のシンボルとされております。昨年の大震災、また、魚離れなど大変に厳しい時期を超えて、飛躍し、生まれ変わる、そんな願いの私ども業界にぴったりの干支だと思います。
そして、「巳」は、実を結ぶ、素晴らしい年にして参りたいと思います。
本会の運営健全化に向けて、また、水産加工業界の発展に必死の努力をして参る所存ですので、引き続き一層のご理解ご協力をお願い申し上げます。
最後になりましが、会員の皆様のご活躍とご繁栄を心から祈念いたしまして年頭のごあいさつといたします。
茨城県水産物開発普及協会
会長理事 樫村 喜之